赤マントとは
赤マントは、日本の都市伝説に登場する幽霊または怪物で、主に学校のトイレに出没するとされる神秘的な存在です。この伝説において赤マントは、通常、長い赤いマントを纏い、顔を隠すマスクやフードを着用していることが特徴とされます。彼が現れるのは、一人でトイレにいる人に対してであり、「赤い紙を欲しいか、それとも青い紙を欲しいか」という不吉な選択を迫ります。どちらの選択をしても犠牲者には恐ろしい運命が待っており、赤い紙を選べば血まみれの死を、青い紙を選べば窒息死を意味すると言われています。
エピソードなど
エピソード1:夜の学校で
中学2年生のユウトは、放課後の学校で「赤マント」の噂を検証することになりました。彼と数人の友人は、勇気を出して古びた校舎のトイレに向かいました。友人たちは外で待ち、ユウト一人が中に入りました。薄暗いトイレで、ユウトは突然、冷たい声を耳にしました。「赤い紙を欲しいか、青い紙か?」直感的に「赤い紙」と答えた瞬間、トイレ内が不自然に暗く沈み込み、ユウトは身動きが取れなくなりました。恐怖で叫び声を上げようとしたその時、彼の口からは声が出ず、全身がまるで燃えるような熱さに包まれました。数秒後、全てが普通に戻り、ユウトは怖さのあまりその場から逃げ出しました。彼が体験したことは、その後も彼の心に深い恐怖として残り続けました。
エピソード2:選択の代償
高校1年のサキは、学校のトイレで「赤マント」に遭遇した夜のことを今でも鮮明に覚えています。「赤い紙か、青い紙か?」の問いに、サキは何を思ったのか「青い紙」と答えました。その瞬間、トイレ内が冷たく青白い光で満たされ、彼女は何者かによって宙に持ち上げられる感覚に陥りました。恐怖で絶叫しようとしたものの、声が出ない。空中に浮かんだかと思うと、突如力が抜け落ち、床に叩きつけられました。サキは意識を失い、目覚めた時には友人たちに囲まれていました。
夢ではなかった証拠にサキの手首には細く青い線のような印が残っていました。それは、まるで青い紙を選んだことの証として、赤マントによって彼女に付けられたもののようでした。この青い線は時間が経っても消えることはなかったそうです。
赤マントの目撃例など
赤マントに関連する特定の目撃された場所やゆかりのある場所としては、以下の情報があります:
- 東京都小平市の小学校:ここでは、答えに応じて赤い紙または青い紙が落ちてくるという話が伝わっており、赤い紙を使うと体が赤く、青い紙を使うと体が青くなるとされています。
- 大阪府泉北郡と大阪市の小学校:泉北郡の小学校では、「赤い紙」と答えると天井から血が降ってくる、大阪市の小学校では「赤い紙」と答えると舌で、白い紙を選ぶと手での不思議な体験があると伝えられています。
- 東京都東久留米市の小学校:「赤と紫どちらが好きか」と問われ、「紫」と答えると助かり、「赤」と答えると便器の中に引きずり込まれるという話があります。
- 山形県の小学校:「青い紙か、赤い紙か、黄色い紙か」と問われ、色々な紙を要求するが、最終的に生徒が消えてしまったという不可解な話があります。
対抗法・対処法
このように出会ってしまうと何らかの不幸に見舞われてしまう赤マントですが、対処法と言われるものが存在します。
※出会った本人からのカウンセリングではないので、真偽は自己責任で。
『何もいらない』と答える
『何もいらない』を答えた場合、この選択は赤マントの提案する二択のゲームに参加しないという意志の表明です。この決断は、赤マントの試練に対する拒否の姿勢を示し、恐怖の連鎖を断ち切ることができる可能性があります。結果として、赤マントはそのような決断力に圧倒され、挑戦者を放っておく可能性が高くなります。つまり、『何もいらない』と答えることは、赤マントとの遭遇から安全に逃れるための有効な対処方法となり得るのです。
『紫の紙』と答える
『紫の紙』と答えた場合、これは赤マントの提示する通常のルールに従わず、予期せぬ答えを選択することによって、赤マントを惑わせる戦略です。この答えは、赤マントが予見していない反応であり、その場の状況を変化させる可能性があります。例えば、赤マントが挑戦者の創造力や予測不可能な行動に興味を持ち、通常とは異なる、より穏やかな反応を示すかもしれません。したがって、『紫の紙』を選ぶことは、赤マントとの遭遇を乗り越えるための創造的な対処法として機能する可能性があると言えるでしょう。
まとめ
怪異全般に言えることですが、相手のルールに則って打開策を検討することは有効ではないようです。
『何もいらない』は赤マントのゲームに参加しないことを選択し、『紫の紙』は予期せぬ答えで赤マントを惑わせる方法として、それぞれが異なるアプローチを提供します。どちらの方法も、赤マントの試練に対して自身を守るための有効な選択肢となり得ます。
あなたがもし赤マントに遭遇してしまった際、どうしようもなかった時に覚えておくと良いかもしれません。